8月1日に行われたエンタープライズソーシャル・フェスティバル 2013(ESF夏)に
参加させていただきました。
イベントの存在は、Pachiさんのfacebookでの書き込みで知ったのですが、
大川さんや岡村さんなど気になる方のお名前も見えたので、すぐ申し込みました。
6月末のOpenJIBIKIのおかげで、Peatixにも慣れていたので、すぐ申し込めました。
<セミナー概要>
■講演
- 『組織を動かす新たな力』
株式会社 ソフィア 森口 静香
- 『コラボレーションに必要な”協力”というインセンティブ』
株式会社 CSK Winテクノロジ 前田 直彦
- 『エンタープライズ・ソーシャルウェアに必要な3つのこと』
日本アイ・ビー・エム株式会社 大川 宗之
- 『ゲームの力で仕事を楽しくする』
株式会社 ループス・コミュニケーションズ 岡村 健右
■ベンダー各社による2分間のライトニングトーク
■パネルディスカッション
モデレータPachiさん+上記の方々。
資料が in the loop のfacebookグループにて共有されていますので、
詳細については、そちらをご覧ください。
https://www.facebook.com/groups/inthelooop/
(非公開グループなので、参加リクエストが必要です)
さて、私なりに印象に残ったことを書きます。
■講演
最初は、森口さん
懇親会でお話ししたときに、「私だけIT系じゃなくて。。」とおっしゃっていましたが、
「さまざまな社員との接点を使う」という森口さんの意見が、
最もInformationTechnorogyっぽいなと感じました。
○プレゼン概要
今の企業内には、
1 セクショナリズム、2 指示待ち体質 3 聞こえない 届かない の 課題があり、
もはや企業風土として定着してしまっている。
だけども、経営側が求めるのは、
全く反対の、イノベーション、チャレンジ、変革
その明らかなGAPを埋めるには、
相手の心に響く、相手が動くコミュニケーションが必要。
しかし、社員には、
和を重視する調和型 業務重視のフリーズ型 目的志向の行動型 スキル重視の研究型
などがあり、それぞれで求めるものが違う。
それぞれの琴線に触れる部分がある。
だから、様々な社員接点を使う。
表彰、ナレッジ共有、何か一つではなく、すべてを駆使する。万能薬なんてない。
その一つとしてとしてソーシャルウェアには期待している。
だけど、PCで仕事していない人もいる。(労働人口の36%)
この人たちをどう巻き込むか、回答の一つはHUBになる人の活用。
次に前田さん
前田さんのキーワードは、ずばりインセンティブ。
人の働き方を変えるには強烈なインセンティブが必要。
ひとは、メリットよりもリスクを過大に評価する。
よくわからないソーシャルを始めるのはリスク。
だから、ソーシャルを使おうとしない というのは、目から鱗でした。
○プレゼン概要
ESN成功の秘訣は、
相互に意思を伝達できる人の存在 コラボレーションへの意欲 目的の一致
ESNを成功させる5つのステップ
共通なビジネス テーマの設定
発言が推奨される企業文化の醸成
発言によりつながりが強化される仕組みなど。
※冒頭にお話しされた、
Blue Bottle Caféで
”Blue Bottle Café would like to thank UCC Ueshima Coffee Company”と
サイフォンに書かれているという話は、こちらのブログでも記載されていました。
そして、大川さん
Pachiからお名前をうかがっていましたし、blogも見せてもらっていたので、
話を聞くのを楽しみにしていた中のおひとりです。
わかりやすく核心をついた資料と、流れるようなプレゼン技術で、
思わず「CONNECTIONS下さい」と発注しそうになりました。
懇親会でお話しさせていただいた時にも、ソーシャルウェアで企業を活性化させるには
どうすればいいか、それに対する自社他社ツールの強み弱みなども押さえておられて、
この人に任せておけば安心だなと思わせるものがありました。
○プレゼン概要
(挙手を募ったあと)今日の参加者の7-8割がツールベンダーやSIer。
現状のソーシャルウェアの状況を表していると思う。
これまでの方のプレゼンの通り、透明力を支えるツールが必要。
では、グループウェアと何が違うのか。3点。
1 発信しやすい
しかし、フロー情報が中心。 ストックの仕組みも必要。ファイルをいかにソーシャル化するか。
ソーシャル化の鍵は、フィードバック。
アクセス履歴、いいね、コメント。
ハードルの高さとモチベーションは比例する。いろんな仕方を用意する。
そして、社員のエンゲージメント力を高める。
2 探しやすい
情報の洪水に対応する。
タグで絞り込み、ソートで浮き上がらせる。
複数のタグで抽出しランキングする。
タグもランキングも利用者の行動が源泉。
3 気づきやすい
いわゆるFOLLOWの力。 情報と行動が飛び込んでくる。
行動の情報も必要ということで、アクティビティストリームと呼んでいる。
優秀な営業をフォローすると背中が見える。
フォローは人だけでなく、ファイルやページもフォローする。
イイねは、情報の拡散にも役立つ。可視化のプラットフォーム。
最後はこの言葉で終える。
「伝統的な労働力体制の下にあっては、働く人々がシステムに仕えたが、
知識労働力体制の下では、システムこそが働く人々に仕えなければならない」
- ピーター・ドラッカー
最後に岡村さん。
ゲーミフィケーションのテクニック的な話が聞けるかなと期待していたのですが、
良い意味で裏切られました。
冒頭にFacebook 社 - Salesforce でソーシャル化を実現の動画。
これを見て、私たちは現状のadd-onとしてソーシャルウェアの導入、推進を考えているけど、
実は、世の中は既に変わっていて、それに追いつかなければいけない。
ソーシャルウェアを導入・活用しないことは、すでにリスクなんじゃない? と思いました。
これを社内の人たちに認知させれば、前田さんのおっしゃるリスク回避の論理で、
みんなこぞってソーシャルウェアを活用するようになるのでは。。。
また、
業務の効率化、イノベーションを創り出す、オープンな会社にする という目標は、
会社の都合であって、社員自身が価値を感じる施策が必要 という話も、なるほどなと思いました。
○プレゼン概要
facebookは結局何をやっているか?
バッジで感謝し、褒める、評価し合う 楽しみながら。
ゲームはなぜハマる?(フロー理論)
そのなかで、 明確な目的と、活動に本質的な価値がある、ことは重要。
■ライトニングトーク
2分しか持ち時間がないなかで、どんどんプレゼンが進んでいくのは非常に面白かったです。
参加されたのは、 以下のサービスの方々でした。
オーシャンブリッジ(Zyncro) ガイアックス(Co-work) セールスフォースドットコム(Chatter) ユニークビジョン(ベルーガ) サイボウズ(サイボウズ式) シンクスマイル(CIMOS) 電通国際情報サービス(spigit) エルイズビー(tasktalk) Sansan(Sansan) wantedly(wantedly)
■ パネルディスカッション
いよいよPachiがモデレータとして登場。プレゼンで登壇者たちの立場の違いは、
わかりだしてきたので、面白そう。。と思ったのですが、
時間が少なくかなり、巻きの状態になってしまいました。ちょっと残念。
少ない時間で選ばれたお題は、いずれも本質的なものでした。
猛獣たちを従えて、Pachiのモデレータぶりはさすがでした。
(猛獣たちがかなり空気を読んでいるような気もしましたが。。)
○パネル概要
・エンタープライズソーシャルの成功例は?
岡村さん 20社くらいいれたけど全て失敗。これから。
大川さん 教育関係で成功事例はある。全国でバラバラに作っていた教材の共有が
はかれたなど。
前田さん SCSKでは、毎日くだらないことが書かれている。けど、思ったことが書けるという
良い雰囲気になってる。人材の引き止めに役に立っている。
森口さん 営業さんがお客様の質問をその場で答えられたという事例はある。
・いわゆるボトムの二割をESNは変えられるか?
岡村さん 施策としてはみんなの仕組みが必要だが、みんなが使う必要は無い。
大川さん 二割とか年配が積極的に発信するのは無理。 リードオンリーでも価値がある。
前川さん すごい人の影響力はあると思う。出来る。
森口さん そもそも、なんでその人は腐っているかが問題。理由はそれぞれ。
適切な処置はするが、結果は必ずしも出ない。
帰りがけにPachiの言ってた言葉が印象的でした。
この人たちはProだから、一緒に仕事をしていると気持ちいい。
結局、人とその熱意だよね ってことで気分よく帰途につきました。